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環境学習ツール(大人向け)

私たちと環境問題

省エネで環境にも家計にもやさしい生活を

家庭で使うエネルギーの使い方を工夫することで家計の負担を減らすだけでなく、地球にも貢献できるんです。
省エネの知恵を取り入れて、少しずつ始めてみませんか。

省エネとは?どうして省エネが必要なの?

省エネとは、ご存知の通り「省エネルギー」の略です。石油や石炭など、限りあるエネルギー資源の枯渇を防ぐため、エネルギーを効率的に使うことを意味します。省エネと聞くと、なんとなく環境に良いことと思っている人も少なくないと思いますが、そもそもなぜ省エネをする必要があるのでしょうか。
省エネが必要とされる理由は主に「エネルギーの安定供給」と「地球温暖化防止」の2つが挙げられます。
私たちは日常的に、電気やガスの使用はもちろん、食料や衣料なども生産や流通過程でエネルギーを使っていますが、それらエネルギーの資源には限りがあります。つまり、人々がエネルギーを使い続けてしまうと、いずれ資源が枯渇し、これまでのような生活を送れなくなる可能性があるのです。
また、エネルギーの大半は、石油や石炭といった化石燃料を燃やして作られていますが、それに伴い排出されるCO₂(二酸化炭素)が地球温暖化の主な原因です。地球温暖化を防ぐためにも省エネは必要なのです。

洗濯物はまとめ洗いを、洗剤は適量を心掛けることで省エネと節約につながります。

「省エネ」で毎月の光熱費を節約できる!

電気やガスなどのエネルギーを効率的に使うことで、毎月の電気やガス代など光熱費の節約につながります。エネルギー消費量の多い機器から使い方を見直してみましょう。例えば、エアコンの暖房使用時間を1日1時間短縮した場合(設定温度:20℃)、年間で電気40.73kWh省エネ、CO₂削減量19.9kg、約1,260円の節約に。シャワーの使用時間を1日1分間短縮した場合(設定温度:45℃)、年間でガス12.78㎥の省エネ、水道4.38㎥の節水、CO₂削減量28.7kg、合計約3,210円の節約になります。
また、使っていない照明機器の電気を消したり、お風呂上がりのドライヤーは、髪をタオルでよく拭いてから使うなど、できることからはじめてみましょう。

北区では、個人又は事業者の方等を対象に、再生可能エネルギー及び省エネルギー機器導入費用の一部を予算の範囲内で助成しています。太陽光発電システムや高効率給湯器(エコキュート、ハイブリッド給湯器)などが助成対象です。申請を検討されている方は北区ホームページをご確認ください。

環境にやさしい食べ物、選んでいますか

毎日の「食」習慣を変えるだけで、環境問題に貢献できるとしたら、あなたはどんな行動をしますか?

環境問題と私たちの生活は深く関係しており、節電や節水、リサイクル、移動手段の変更など、くらしの中で環境問題のためにできることはたくさんありますが、食生活でできることもたくさんあります。毎日の生活の中で取り入れたい行動のヒントをご紹介します。
買い物では、食材の選び方を工夫してみましょう。例えば、地元や近隣で生産された食材を購入することで、輸送距離が短くなります。それによってエネルギーやCO₂の排出が削減され、環境への負荷が減ることが期待できます。商品棚の手前から賞味期限の近い商品を購入することも一つです。食品ロス削減につながります。
認証マークの付いた商品を選ぶこともできることの一つです。生産から廃棄にわたるライフサイクル全体で環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品に付けられる「エコマーク」や、水産資源や海洋環境に配慮し適切に管理された、持続可能な漁業で獲られた水産物に付けられるMSC「海のエコラベル」などが目印です。

左:エコマーク 右:MSC「海のエコラベル」

環境を考えることが、あなたの未来になる。

ファッション

ファッションはくらしを彩り豊かにしてくれる一方で、大量消費、大量廃棄が環境に大きな負荷をかけると問題になっています。

日本では、年間約45万tもの服が焼却・埋め立てられています。この数値を換算すると、大型トラック約120台分を毎日焼却・埋め立てしていることになります。毎日廃棄される大量の衣服を処理する過程で環境に負荷をかけている、この現状を変えるためには、サステナブルなファッションへの取り組みが欠かせません。例えば、今持っている服を大切に長く愛用することも取り組みの一つです。環境省によると、今ある服を今年捨てずにもう1年長く着れば、日本全体で約3万tの廃棄削減につながるとされています。

ウェルビーイング

緑豊かな公園でウォーキングを行ったり、ちょっとアクティブにすごしたりするだけでもメンタルヘルスに効果があり、幸福感を得られやすくなるといいます。

北区には、自然とのふれあいが楽しめる赤羽自然観察公園や桜の名所として知られる飛鳥山公園など、魅力的な自然が広がる公園がたくさんあります。公園を訪れる人が増えることで公園の魅力が高まり、自然環境の保護・維持に大きく貢献します。北区では健康促進の一環として、ウォーキングアプリ「あるきた」の利用をおすすめしています。いろいろなウォーキングコースが配信されたり、毎日の歩数などに応じてポイントが付与されたりします。

リサイクル

「ごみ」ではなく「資源」という視点で、いらなくなったものを賢くリサイクルしませんか?

衣類や古紙、プラスチックなど、多くのものがリサイクルできます。北区では、プラスチックの資源回収が始まっています。家庭から出る紙パックや発泡トレイは、各拠点のサンクルポストで、古着や古布は、9つの施設に設置された回収ボックスで回収しています。これらを積極的に活用して、リサイクルに貢献してみませんか。
また、エコでお得なリユースを始めてみることもひとつの取り組みです。北区では、地域の情報サイト「ジモティー」やリユースプラットフォーム「おいくら」を通じたリユースを推進しています。

– ミニコラム –

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