自然との共生

ひといきいき、みどりいきいき。育てる、つながる北区
人と緑の「つながり」をキーワードに、公園・緑地・水辺環境の整備、生物多様性の保全などの取組みをより一層充実させていきます。
※北区では、「緑」と「みどり」を以下の通り使い分けています。
緑…緑地、公園、森林、農地 等
みどり…緑に加え、グラウンドなどのオープンスペース、水辺、池、河川等を含んだもの

北区は、区民・事業者との協働のもと、豊かな自然と快適な都市環境を次世代に引き継ぐべく、緑の保全・創出に努めています。
緑に関して区が優先して取り組むべき施策についてのアンケート
地域の特徴をふまえた魅力的な緑づくりによって、多様化する区民のニーズにこたえます。まちなかの緑化や公園・緑地の確保は、水辺環境の保全とあわせて、気候変動や自然災害への対応、環境学習やレクリエーション、健康増進といった豊かな生活のためにも、さらに推進していく必要があります。

北区の緑に関する取り組み | 優先して取り組むべきと回答した割合 |
---|---|
民有の保護樹木や樹林など、地域の緑の保全 | 37% |
崖地樹林地の保全 | 8% |
生物多様性の保全・再生 | 18% |
湧水や地下水などの水環境の保全 | 31% |
公園などオープンスペースの整備・充実 | 44% |
個性ある公園づくり | 27% |
道路や駅前などのまちなかの緑化の推進 | 42% |
緑に関するコミュケーション活動の活発化(SNS の活用等) | 3% |
自然や緑に関する学習機会の増加 | 7% |
区民組織などの参加と協力の拡大 | 11% |
防災面に寄与するような緑の配置 | 34% |
特になし | 1% |
その他 | 4% |
無回答 | 4% |
身近な緑の創出と活用によるまちづくり
1. 公園・緑地の整備・維持管理
自然とのふれあいの場、やすらぎの場として公園を整備し、誰もが安全で安心した利用を続けられるよう適正な維持管理に努めます。
2. まちなかの緑化推進
公共施設の緑化をはじめ、生垣造成や屋上緑化、ベランダ緑化、壁面緑化などによる民有地の緑化を促進し、うるおいのある生活をもたらす自然豊かなまち並みをつくります。

3. 区民とともにある緑の活用
スポーツやレクリエーションの場、自然や生きものたちとのふれあいの場、地震や火災、風水害に対する防災機能など、緑の持つ多様な機能を生かし、より多くの人が自然とふれあい、楽しめるような緑づくりと活用を進めていきます。

豊かで質の高い緑・水辺の保全
1. 良好な環境を形成する緑の保全
樹林や樹木は、市街地における貴重な緑であり、生きものに生息地(ハビタット)を提供しているため、継続して保全していきます。また、民有地にある樹林や樹木、生垣などを、所有者の同意を得て保護樹林や保護樹木、保護生垣などに指定し、剪定等の維持管理費用の助成や樹木診断による管理アドバイスの提供などの支援を実施していきます。
2. 生物多様性の保全と回復
区内の緑地や水辺などには、絶滅危惧種に指定された貴重な動植物をはじめとする多種多様な動植物が生息・生育しています。生物多様性の保全は、私たちの日常生活や経済活動と密接につながる身近な問題であることを区民・事業者へ伝えていきます。また、外来生物による生態系や生活環境等への被害防止に努めます。

3. 水辺環境・水循環の保全
雨水の地下浸透を促進させて、都市型水害の被害軽減および湧水の水量や水循環の保全を図ります。河川や湧水地などの身近な水辺の維持管理を推進し、多様な動植物が生息・生育できる良好な環境の保全に努めるとともに、区民が水辺に親しめるよう、親水空間を利用したイベントや河川清掃活動等を推進します。

北区が大切にする緑の役割
緑は、北区をより住みやすくするまちづくりにおいて、重要な役割を果たしており、「北区緑の基本計画 2020」では、緑の持つ役割を以下の6つの観点から整理しています。北区の暮らしをより豊かにしていく、グリーンインフラとしての多面的価値を区民が享受できるように、「緑を保全する施策」、「緑を創出する施策」、「緑とのふれあいの場と機会を広げる施策」を効果的に展開していきます。
地球環境保全
- 日差しを遮ったり風を弱め、気象を人にやさしい状態に緩和・調節
- 気候変動に影響を与える二酸化炭素を吸収
- 大気の浄化や防塵など、快適な生活環境を形成
- 土壌は水循環を助ける
生物多様性保全
- 動植物が生息・生育・繁殖する環境を提供し、豊かな生態系を育む
- 緑の多様性は、生物多様性の確保に寄与
- 野生生物に生息環境を備えた生息地(ハビタット)を提供
レクリエーション
- やすらぎをもたらし、心身のリフレッシュにより健康を増進
- スポーツなどのレクリエーションを楽しむ場となる
- 花や緑を育てる楽しみを与える
景観形成
- 地域の魅力を引き立て、まちにうるおいを与える
- 歴史や文化と結びついたみどりは、地域のシンボルになる
- 建築物の緑化や一般家庭などの身近な緑を創出することで、やすらぎある景観をつくる
防災
- 緑地や防災施設を設置した公園などは、災害発生時に区民の避難場所、救援・救助活動の拠点となる
- 街路樹や生垣の道路植栽は延焼を遅らせ、避難経路になる
- 豊かな緑は雨水の貯留機能があり、集中豪雨などによる都市型水害や土砂崩れなどに対し減災機能を持つ
コミュニケーション
- いきいきとした地域コミュニティ形成の一助となる
- 緑を通じて区民、事業者、区の協力関係を築くことができる
- 自然や生きものなどについて、体験を通じた学ぶ機会を得る
区民の皆さまができること
日常生活に必要不可欠な自然への関心と理解を深め、緑化・美化活動を促進しましょう。
豊かで質の高い緑・水辺の保全
- 公園や水辺空間、湧水地の美化活動など、地域の環境保全活動に進んで参加します。
- 保護樹木や保護生垣等の指定を受け、健全な維持管理を図ります。
- 身近な動植物に関心を持ち、生物多様性への理解を深めます。
- 外来生物による地域の生態系に与える影響についての理解を深めます。
- 住宅などの新築や改築の際は、雨水の浸透施設や貯留施設の設置に努めるとともに、ごみや落ち葉の除去など設置した施設の定期的なメンテナンスを行います。
身近な緑の創出と活用によるまちづくり
- 地域の公園等の維持管理に協力し、快適に過ごせるようにします。
- 自宅で花や緑を育てる、生垣をつくるなど、まちなかの緑を増やします。
- みどりに関するボランティア活動に参加します。
- 自然観察会やみどりに関する体験型学習イベントなどに参加します。
- 住宅の建築や家具購入の際、木材の積極的利用に努めます。
- 北区の公園や緑の魅力について SNS 等を通じて発信します。
事業者の皆さまができること
気候変動対策にも役立つグリーンインフラを整備し、自然環境の保全に努めましょう。
豊かで質の高い緑・水辺の保全
- 区や地域のコミュニティと協働して、地域の環境保全活動に取り組みます。
- 保護樹木や保護生垣等の指定を受け、健全な維持管理を図ります。
- 動植物の生息状況などに関する調査や情報提供に協力します。
- 外来生物による地域の生態系に与える影響についての理解を深めます。
- 事業所などの新築や改築の際は、雨水の浸透施設や貯留施設の設置に努めるとともに、ごみや落ち葉の除去など設置した施設の定期的なメンテナンスを行います。
身近な緑の創出と活用によるまちづくり
- 地域の公園等の維持管理に協力し、快適に過ごせるようにします。
- 敷地内や屋上にて花や緑を育てる、生垣をつくるなど、まちなかの緑を増やします。
- 一定規模以上の開発・建築時には、緑化基準等に基づき、敷地の緑化を行います。
- 自然観察会やみどりに関する体験型学習イベントなどに従業員の積極的な参加を促します。
- 建物の建築や備品調達の際、木材の積極的利用に努めます。
- 北区の公園や緑の魅力について SNS 等を通じて発信します。